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佐藤亜紀『ミノタウロス』 

2007年10月13日 ()
佐藤亜紀『ミノタウロス』を読み終えました。
ミノタウロス

この作品に存在するのは「悪」。
主人公である地主の息子は、結局悪いことしかしてないんじゃないかという悪徳ぶり。人間として生まれたけれども、結局は獣として生きるしかなかった(時代のせいでもあるけど)人間をミノタウロスと表現しています。とはいえ悲壮感なんて無く、彼の一生を描いた後に残るのは、人間とは果たして善として生まれたのかどうかという疑問。また仮に悪こそ人間の本質だったとして、それでも良いのではないかとも思ってしまいます。

ただ、殺しや略奪、強姦強盗は当たり前という物語なのに、不思議と寓話的な美しさが残る小説なんですね。それが作者の力量であり、この物語を余計に無常観漂うものにしている理由でもあります。主人公が悪人だからといってアンチヒーローを格好良く描いているものではなくて、まるで普通の人間であるかのように描いています。つまりミノタウロスという悪を象徴する比喩は、むしろ人間という存在全体のことを指しているんではないかと思えてくるわけです。

筋としてはもうどうしようもない物語なんですが、それでも魅力的な作品。安易に感動させるわけでもなく、悪を綺麗に描いて憧れを呼び起こすようなものでもないです。しかし人間というものの汚い面をこれほど非常に客観的に、かつ魅力的に描く作品はそうは無いです。
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[2007.10.13(Sat) 22:36] Trackback(0) | Comments(0)
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