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森鴎外『青年』と大二病。 

2007年10月19日 ()
昨日読み終わりました。
森鴎外『青年(新潮文庫)』。

家の本棚に文庫本があったから、半ば受動的に読んだもの。
これも割りと薄い本なのですぐ読めました。

森鴎外が夏目漱石の三四郎に影響を受けて書いたと言われている、解説によれば教養小説・発展小説の部類に入るというこの作品。タイトルの通り、主人公の青年小泉純一(元首相の名はここから?)が、故郷を離れ様々なタイプの人々と出会うことで、成長するという物語です。

文学としてすごく真っ当で、綺麗な小説だと感じました。主に物語の中心となっているのは何か出来事や事件ではなくて、小泉と友人との対話です。そんな明治の知識階級らしい外来語まじりの対話の中で、人間とは、芸術とは、文学とは、女性とは、青年がぶつかるであろう社会の対象について、考察を深めていきます。結構意味を取り辛い箇所もあるんですが、この対話がなかなか深くて、この作品で読むべきはそこに限るかもしれませんね。

ところで最近特にネットでよく言われる言葉ですが、「中二病」というものがあります。主に中学二年の男子がかかる、まぁ背伸びした変なかっこつけ病。リンク先のWikipediaで諸症状の記述が充実しているので、見てみて下さい。中学男子ってこんな感じだよな、ってもの。そしてこれに類するもので大二病っていうのも存在していると思うんですね、大学二年生にかかるという。諸症状としては、「哲学関係の本を読んで悟ったつもりになる」、「合コンばかりしてて単位足りないんだよーと言いふらす」、「意味もなく夜の川原を歩き回る」、「異性との友情はあり得るのか悩む」という感じ。と思ったら既に考えている人がいたようです。大学二年生にもなると大学にも慣れて、こういうちょっと人と違うことみたいなのをアピールしてしまうもの。名作にこんなの言うのもあれですが、この大二病の雰囲気を森鴎外の『青年』に感じました。大人への一歩を踏み出す前の、足踏みしたり勇み足だったり、後から考えると少し恥ずかしくなるような類の。明治の若者も、今若者も、特に青年に関してはそう違わない恥ずかしさを持っているんだな、なんて。

この作品を読むことで、精神的にちょっと恥ずかしい大学二年生から、少し落ち着いた大学三年生に進学できる、そんな作品かも。ってちょっと極論かな。

そんな変な感想は置いておいて、さすが文豪森鴎外、特に青年と女性との出会いに顕著ですが、目の覚めるような美しい描写があって、それも読む価値はありました。
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[2007.10.19(Fri) 22:27] Trackback(0) | Comments(0)
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